無事生還しました。
愛猫と私の調子がよろしくないので、なかなか帰省せずいたけど
じじばばが交互に入院したり退院したりとあって
孫(夫)の顔を見たがってており、
一度帰ったら?という話は以前からしていたものの
夫は私をひとり置いて帰れないようで(前科あるので)
このままじじばばに旅立たれてはさぞ悲しかろうと
今回は家族3人で帰省を決行。
朝4時起きで愛猫に点滴を打ち
始発の新幹線で4時間半、いざ実家へ。
新幹線に乗った途端から帰りたい気満々の私は
しばし現実逃避をするために早朝からビール飲み始める。
昼前くらいに実家につき、久々の再会でほのぼの家族ごっこ(?)をしてたけど
めまいがひどくなり、義理母のベッドを借りて寝る、何しに来たんだこの嫁状態。
一泊して、翌日の最終の新幹線で帰宅。しつこいけど4時間半。
九州新幹線が開通し、新大阪まで乗りっぱなしで行けるようになって
時間がかなり短縮されたので、いつでも帰ってこれるね♪と喜ぶ義理母。
いや、短縮っていっても、もっかい言うけど4時間半ですから。
誰だ。九州新幹線を建設促進したヤツ。
おじいさんは寡黙な人で、幼い頃苦労もしたらしく
男は痛いとか辛いとかいうもんじゃない、というタイプ。
訪ねて行ったときに、義理母がおじいさんの着替えをさせようとして
おじいさんを立ち上がらせた時に、パジャマも下着もびしょ濡れで、
汚してしまってたことをまわりはその時初めて知った。
濡れたので着替えさせてほしい、とは決して言わない。
あとでお風呂に入るときに着替えるからそれまでは手を煩わせまいと黙ったままでいる。
いくら部屋の中にいるとはいえ、濡れたままの服では
相当寒い思いをして我慢していただろう。
着替えをさせてもらってる間中、「すまないね」と10回くらい言い続けていたらしい。
自分から要望を一切言わない、そんなおじいさんが、
訪問してるときに一度だけ、自分から義理母を呼んだが声が弱く届かない。
調子が悪いのか?何かとって欲しいのか?と思い
着替えたものの片づけをしていた義理母を呼びに行くと
おじいさんは初めて義理母に頼みごとをした。
「お茶を入れてあげなさい」と。
着いてすぐに着替えたり片づけたりでバタバタしてたので
私たち夫婦と娘に対して、お茶が出てないことが気になったのだろう。
自分のことは決して人に頼まないおじいさんが
私たちのお茶のことなんて心配してくれて、そんなことどうでもいいのに。
思わず「私、ヘルパーやります!ここで住み込みでお手伝いします!」と
やれもしないのに言い出しそうになった。
もし可能だとしてもおじいさんは断るだろう。
孫の家庭に負担をかけて、などは絶対に自分自身が許さないと
思う人だから。
夫も同じようなことを考えていたようで
仕事を辞めて、実家の近くに住み
そっちで仕事を探して、いつでも会いに行けるように、と。
でもやっぱり、それもおじいさんは許さないだろうと。
孫が会社辞めて、自分たちのために、なんてことをしたら
腹を切るのではなかろうかと。
だからこそ、出来ることを出来る範囲でしなければいけない。
時間を作って夫が帰れるときは顔を見せに帰らせてあげないといけない。
夫が帰るときは私の心配をしなくていいようにしないといけない。
そして出来たら家族みんなで帰ることが一番いい。
そして、ひとり留守番させていた愛猫。
食事を二日分、朝、夜、と分けて4皿置いてきたけど
甲状腺の影響で過食のとまらない状態なので
あげたらすぐ全部一気に食べてしまって、嘔吐したりしてしまったら
翌日のゴハンがなくなってしまうのでお腹を空かせてたら可哀想だし
反対に、歳をとり病気を患ってから甘え癖がひどくなり、
一人で寝れない、人の姿が見えないと鳴く、お風呂でもトイレでもついてまわる愛猫が
誰もいない家で寂しさでゴハンも食べないとなるとそれも可哀想だと
それが最大の心配事だった。
家に帰ってきて、駐車場に車を入れるよりも先に
車から降り、旅行バッグも夫も娘も置いたまま
一目散に家のドアを開け、愛猫を呼んだ。
暗い部屋の中から、聞き慣れた愛猫の返事が聞こえた。
細く、寂しげな声だったけど、走り寄って出迎えにきてくれた。
生きてた。ありがとう。頑張ったね。
ゴハンも全部食べて、お利口にしてたね。
心配していた嘔吐もなく、排泄物もチェックしたけど異常はない。
頑張ってお留守番してたご褒美に、私のつまみのサラミをちぎってあげたら
ふにゃふにゃ言いながら喜んで食べた。
高齢なじじばばの体調や気持ちを慮るのは勿論のこと
愛猫も夫も義父母も、みなが何かを負担し、何かを選択し、何かを諦め、
生きている。
今回、愛猫の最期になるかもしれない、
看取ってあげれずひとりで旅立たせることになるかもしれないと
覚悟を決めて、帰省に臨んだけど
生きていることの重さ、想いを改めて感じた旅となった。
ありがとう。
- 2013/02/18(月) 06:52:49|
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